広告
『しんぼる』松本人志監督 インタビュー1/2
「映画っていうのは、日本人だけを意識して作ったら面白くない」
ダウンタウンの松本人志が企画・監督・脚本・主演を兼ねる、長編映画の第2作『しんぼる』が完成した。大反響を集めた処女作、『大日本人』から早くも2年。製作当初から海外を視野に入れていた意欲作で、映画というフィールドでしか表現できないことを追求した松本監督に、『しんぼる』にまつわる話を聞いた。
1 / 2
逆を言えば、神様ってこの程度のものじゃない?

―― 本作は、宗教映画のような仕上がりに感じられる部分がありましたが、テーマは何ですか?
松本人志監督(以下、松本監督):そうですねえ。強いて言うならテーマは、「なるようになるかぁ」という感じ(笑)。もともと、あんまりテーマを設けないたちなので、楽しい方向に動いていったらいいのかなぁ、という感じでしたね。
── 神様へのあこがれがあるような印象を受けましたが、いかがでしょうか?
松本監督:この映画を観て神様って言う人や、いろんなことを言う人がいるんですよね。僕は別に何って、何も決めていないんですけどね(笑)。まあ、逆に言えば、神様ってこの程度のもんなんじゃない? っていう、ちょっと神様否定にも受け取れるんですけどねえ。
テレビでできなかったストレスを発散できている

── テレビでできないことを映画で作ることについて、映画の可能性を感じましたか?
松本監督:1本目の『大日本人』を撮っているときに全然意識していなかったんですが、映画っていうのは海を渡るんやなぁということを後になって感じたんです。だから、映画っていうのは、日本人だけを意識して作ったら面白くないと思ったんです。そういう意味じゃテレビと映画は違うと思いますね。今、特にテレビはお金ないですし、お金のかけ方も全然違ってきて規制も厳しくなってきています。そういう意味じゃ、こういう場所は貴重になってきていると思います。
── 『しんぼる』の企画を実現するなら、映画のフィールドだと思ったのですか?
松本監督:まあそうですねえ。テレビでこれをやったらやっぱりクレームが来るでしょうね。今のテレビはトーク主体で、バラエティーはトーク、しゃべりで笑いを取るということになってきていますから、この映画は真逆の方向で、一切しゃべっていないんです。いや、一切ではないですけど、テレビでできなかったストレスを、こっちで発散できているような気がします(笑)。
── 密室からの脱出というテーマでは、板尾創路さんも初監督作で扱いました。
松本監督:あー、そうなんですよね。やっぱり、たちの悪い事務所(吉本)に捕まったということがあるのかもしれないですねえ(笑)。僕も、板尾から映画の話を聞いたときに大丈夫なん? って思って、まだ板尾の映画を観ていないけど、観た人によるとそれはそれで全然違うみたいです。まだ観ていないから、何とも言えないのですが。

