『明日への遺言』フレッド・マックィーン インタビュー

今回、藤田まことさん演じる岡田資中将とやり合う検察官役ですが、どう感じ、どう演じようと思われたのでしょうか?

フレッド・マックィーン(以下、フレッド):戦争犯罪人を絞首刑にする任を受けた軍人です。実際に軍隊に入っている知り合いと話して、当時の軍人の研究をしました。特に軍人として許される行動範囲を常に念頭に入れながら演じました。

フレッドさんは岡田中将の生き方、信念をどう感じますか?

フレッド:誇り高き人物で、尊敬すべき日本男児です。日本の文化、サムライ魂を毛布のように身にまとっています。岡田中将は他のA級犯罪者とは一緒には出来ないと思います。

本作に関わったことで、第二次世界大戦に対しての認識は変りましたか?

フレッド:東京裁判をはじめ、第二次世界大戦について以前から勉強していましたが、60年経った今、私がどうこう言う権利もないし、言うつもりもありません。ただ、自分がこの戦争に参加せずに済んだことに感謝しています。日本人に限らず、戦争に身を投じた方々はとても勇気があると思います。自分にはそのような勇気が持てるかどうかわかりませんからね。

では、藤田まことさんとの共演は如何でしたか?

フレッド:役に成りきっていましたね。藤田まことさんが岡田中将を演じているときに、素の藤田まことを引き出すことは、ビルを動かすよりも難しいことでした。正直、演技のぶつけ合いは疲れた。でも心地よい疲労感でした。藤田まことさんが演じる岡田中将から発せられるエネルギーを、私は摂取して自分のエネルギーにしていました。また、打てば返してくれたので、やり易くもありました。とにかく立ち入れないぐらい役に成りきれちゃうんだから、彼とはポーカーをしない方が良いよ。絶対に勝てない(笑)

シンシナティ・キッド(スティーブ・マックィーンが演じたポーカーの名手)でも勝てないですか?

フレッド:無理だね。

最後にフレッドさんにとって、映画スターである父スティーブ・マックィーンはどのような存在ですか?

フレッド:良い役者だと思うよ。でも素晴らしい役者は他に何人もいる。映画はひとりの役者の力によって完成するものではなく、みんなが協力して作り上げるものです。共同作業の末、良い映画が出来上がれば、役者はより引き立つのです。父はその点でも恵まれていたと思います。

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