ショーン:
映画祭の特別映像を拝見して本当に素晴らしかったのですが、もし一言で映画を描写するとした
ら、どんな言葉ですか?
ジョン:
Experiential (経験的、経験に基づいた)だね。なぜな
ら、大抵の場合ひとが映画に行くと、「観た」っていうだろ
う。でもこの映画の場合は、映画を「体験した/経験した」
って言って欲しいんだよ。物語に入り込んで欲しいし、視
覚効果に驚愕して欲しいし、3Dの技術がリアルなもの
として感じられて欲しいんだ。その全てが一丸となって、
観客にとっての「経験/体験」となって欲しいと思うよ。
ショーン:
仰ることはとてもよく分かります。まったく何か別の体験を
したという感じです。
ジョン:
タイタニックをやったときは、タイタニックの視覚効果を使
って人々に歴史そのものを体験して欲しかったんだ。時間
をぐっと遡ってね。アバターでは、テクノロジーを使って人
々を別世界へと移送させたかったんだ。本当にパンドラに
行ってしまったかのように感じて欲しいんだ。
ショーン:
なるほど。今回は、テクノロジーが非常に重要な要素なんですね。
ジョン:
テクノロジーは三番目に重要な要素だね。物語、キャラクターと演技、それからテクノロジーだな。
ショーン:
では物語についてですが、この映画の着想のきっかけを与えたような映画や本などはありますか?
ジョン:
キャメロンはいつも自分の周囲のものからインスピレーションを受けるからね。ジムにはすごく好
きな映画があって、それは「オズの魔法使い」なんだ。よく考えてみると、二つの映画には沢山の類
似点があるよね。アバターでは地球からはじまり、ドロシーはカンザスから始まる。それから不思議
な世界へと旅立つ、向こうはオズ、こっちはパンドラへと。そして旅するうちに、ドロシーは何が自分
にとって一番大切なのかを発見する、それは「自分の家」だったわけだけど。ジェイクの場合は、こ
れまで一度も有り難いと思わなかったことに気づく。色んなものが実はとても大切だったというこ
とが分かって来るんだ。まず人々の関係。ジェイクは冷たくていつも傍観者的な立場を取っている
。でもネイティリと出会うことで、彼は恋に落ちる。彼女は彼に、この世には価値あるものが存在す
るということを教えるんだ。彼がこれまで無価値だと思っていたものの中にね。
『タイタニック』でアカデミー賞を受賞したプロデュ ーサーで、現在、ジェームズ・キャメロン監督最新作 『アバター』の製作を手がけている。ジェームズ・キ ャメロン監督の『タイタニック』(97)なども一緒に 手掛けている。パラマウントでウォーレン・ベイティ の『ディック・トレイシー』(90)やファミリー・コメデ ィのヒット作『ミクロキッズ』(89)の共同プロデュー サーを担当した後、20世紀フォックスへ入社した 彼は、副社長時代の5年半の間に『ダイ・ハード2』 『エイリアン3』(92)『ミセス・ダウト』『スピード』(94) 『ブロークン・アロー』(96)など大作・話題作の製作 を指揮し、次々と大ヒットへと導いた。
マイクロソフト株式会社
コンシューマー&オンライン事業部
MSNエグゼクティブプロデューサー
日本モトローラ、ドイツLaetus社、ダウ・ジョーンズ・
アンド・カンパニーNY本社におけるインターナショ
ナル・セールスディレクター兼事業開発ディレクター
などを経て、株式会社AXNジャパン/株式会社アニ
マックスブロードキャスト・ジャパンのマーケティン
グ及びクリエイティブ・サービス担当 バイス・プレ
ジデントに就任。その後、株式会社AXN ジャパン代
表取締役社長に就任し、2007年にマイクロソフト
株式会社オンラインサービス事業部MSNメディア
ネットワーク エグゼクティブプロデューサーとして
ジョイン。現在、コンシューマー&オンライン事業部
MSN エグゼクティブプロデューサーとして活躍。




